藤のこぶ病

藤のこぶ病        樹木医・澤田 清

藤のこぶ病の病原菌は細菌で、藤以外の樹種にも細菌によるこぶ病がヤマモモや桜類などに発生する。 藤のこぶ病の病原細菌が他樹種を犯すことはない。 病原細菌は、2530度の気温の時に活動が活発になるので、79月にこぶが成長する。

病原細菌は傷口から侵入し、細菌が増殖するときに分泌する毒素によって傷口の細胞が刺激されて異常増殖を起こし、更にそれらの細胞が肥大してこぶに発達する。

こぶの表面の裂け目から泥状の液体が吹き出し、この液体に潜んでいた病原細菌が雨風や鳥・虫の脚によって伝染される。 病原細菌は高い湿度と水分を好むので、夏の剪定作業はなるべく乾燥した晴天の日に行うのがよい。

こぶの処置は、鋭利な刃物でこぶを切り取って、傷口に殺菌剤の入った被覆剤を塗るように、と本に書かれている。 ところが樹木医仲間で藤研究家は、10年以上研究した結果、肥料の尿素がこぶの処置に効果があると、仲間内の研究会で発表した。

その後、「のだふじの会」でも講演し、510倍の液にしてスプレーでこぶに吹きかける。 枝葉に液が掛かっても大丈夫だ、と話した。  「のだふじの会」の会員 広岡忠雄氏が、10倍に薄めた尿素液をスプレーで、10日に1回、13ヶ月間掛け続けた結果、こぶは黒くなって、ボロボロと取れた、という。 この尿素液を「のだふじの会」が作っておき、いつでも誰にでも貸し出してほしいものだ。

なお、藤のこぶは人の癌に効くというが、確かではない。

(1)治療前のこぶ

              (2)尿素を吹き付け治療後のこぶ